ニキビの肌メカニズム
ひとことで「ニキビ」と言っても、症状の段階によってニキビの種類が異なります。どんな種類のニキビがあるのか、どうしてできてしまうのかを解説します。自分のニキビはどれに当てはまるのかを見てみて下さい!
①白ニキビ(毛穴の開き・角栓)
過剰な皮脂が分泌されることで、毛穴が開き、そこに肌に残った古い角質が混ざり、角栓となってつまります。
角質が硬くなると毛穴の入り口が狭まり、うぶ毛を伝って皮膚表面に出るはずの皮脂が、毛穴の中に溜まっていき、ラードのような塊となりコメド(面皰)となります。
初期の段階では、ニキビ周辺の皮膚の色は正常で、表面に少し盛り上がりが見られるか、指先で触るとやっと固まりがわかる程度の状態です。押すと白や黄色の固まりや、粘り気のあるものが出てきますが、その大半は貯蓄されていた皮脂で、皮脂のたまったものがコメドと呼ばれるもので、白っぽくポツンとできてきて毛孔がまだ開放されていない状態が白ニキビです。
②黒ニキビ(毛穴の黒ずみ)
皮脂に汚れが付着したり、角栓が空気で酸化したりすることにより、黒ずんでしまいます。
もう少し症状が進むと肌内部に溜まっている皮脂が毛孔を押し広げて毛孔が開放され、外にでてきますが、皮脂に汚れが付着したり、皮脂が酸化したりして、先端が黒っぽくなります。これが毛穴の黒ずみまたは黒ニキビと呼ばれるものです。
③赤ニキビ
たまった皮脂を餌にアクネ菌が繁殖し炎症を起こしてしまいます。
白黒ニキビから炎症が起きてしまった状態が赤ニキビです。詰まった毛穴の中で皮脂をエサにしてアクネ菌が繁殖し、炎症がおきます。アクネ菌は嫌気性菌といって、空気のあるところでは生きられず、毛穴の奥など空気のないところにひそんでいます。この段階では、炎症が表面からもわかるようになります。
④黄ニキビ
炎症が広範囲になり膿が悪化してしまいます。
毛穴につまった皮脂や垢が酸化すると赤ニキビから炎症がさらに進み黄ニキビとなります。
アクネ菌と戦った白血球の残骸や死んだアクネ菌などによってニキビに膿がたまります。この状態を膿疱(のうほう)といい、この段階では、ニキビが治った後も、赤ニキビよりさらに、メラニンによる色素沈着を起こしたり、ニキビ跡(クレーター)が残ったりする可能性が高くなります。